2024年セキュリティの現状:競争が激化するAIの活用
先進的なサイバーセキュリティ対策を推進する組織がどのように課題を克服し、AIを活用してイノベーションを推進し、デジタルレジリエンスを強化しているかをご確認ください。
私たちが暮らしているこの時代には、さまざまな側面から見た良い進化と悪い進化が共存しています。テクノロジーの観点では、デジタルの普及(良い進化)と、デジタルを悪用した脅威の蔓延(悪い進化)が同時に進んでいます。私のことをご存じの方は、私の心に重くのしかかっているものが何であるかを聞くまでもないでしょう。私は、この両極端な世界に暮らすことが、私や私の大切な人たちにどのような影響を与えるのかを懸念しています。また、特にサイバーセキュリティ意識向上月間の今、Splunkのグローバルイネーブルメントおよびエデュケーション担当VPとして、この問題を解決するための私個人の役割について思いを巡らせています。
私の役割は、指導者とコース開発者で構成されるチームを監督することです。チームのメンバーは皆、次世代のサイバーセキュリティ人材を指導、育成して、レジリエンスの高い人材を確保することがどれだけ重要であるかを理解しています。そのため、バイデン政権が7月に国家サイバー人材・教育戦略(NCWES)を発表したとき、私たちがその大義を達成するために重ねてきた数十年の努力が認められたように感じました。NCWESの策定は、サイバー脅威に対する国家の防衛力を強化するための重要な一歩です。この戦略の目標は、Splunkがこれまで絶えず追求してきた実現目標のひとつですが、NCWESが発表された今、組織のレジリエンスの強化を支援するというSplunkのミッションの意義が、これまで以上に明確になりました。
少し大げさに聞こえるかもしれませんが、私は未来に希望を抱いており、テクノロジーがもたらすあらゆる可能性を信じています。それでも常に、十分な準備ができていないのではという不安を抱いています。脆弱なコンピューターシステムやデジタルインフラに侵入し、情報に不正アクセスして機密性や整合性を損なおうとする脅威に対して、今の社会は十分な準備ができてないように思います。その原因は、こうした敵と戦える人材が足りないためです。敵と戦うために必要な人数に対して、そのスキルを備えた人の数が圧倒的に足りないのが現状です。
サイバーセキュリティは世界的な問題であるため、NCWESが米国、さらには世界に向けて発信したメッセージに私は勇気づけられました。NCWESでは、サイバーセキュリティスキルのギャップを埋めること、サイバーセキュリティ人材の多様性を高めること、そして産学連携を強化することが、戦略的にいかに重要であるかが強調されています。その最終目標は、サイバーセキュリティの仕事と十分な収入を得られるように、国内の幅広い人材に必要なスキルを身に付けさせて、地域社会の経済的安定に貢献してもらうことです。
Splunkには、データ分析とサイバーセキュリティ領域のリーダーとして、NCWESをサポートする十分な実力があります。そして、強力なサイバーセキュリティ人材を生み出すには教育が極めて重要であることを十分に理解しています。そのため、Splunkがこれまでに築き上げたプログラムはNCWESとかなり合致しています。
Splunkは、Academic Alliance Programで高等教育機関向けのトレーニングを無償で提供しているほか、資格を満たす学生のサイバーセキュリティ教育の受講を金銭面からサポートするHBCU Academic Scholarship Programを通じて、サイバーセキュリティ教育を受ける機会を広げる取り組みも行っています。また、受賞歴を持つSplunktern(スプランクターン)プログラムでは、審査で選ばれた正規の学生がインターンとして1年間実務を学ぶ機会を提供しています。
業界では連携が進んでいます。Splunkは、サイバーセキュリティ教育や早期キャリア教育を通じてスキルギャップを解消するという取り組みを、Microsoft社、Crowdstrike社、SAP社などの他の業界リーダーが提供するプログラムと足並みを揃えて推進しています。デジタル時代に必要とされるサイバースキルの向上を支援し、サイバー脅威から私たちの国を守るには、業界のリーダーとして、教育者として、そして政府の代理人として、各社が力を合わせなければなりません。
デジタルの普及を良い方向に導き、デジタル脅威の蔓延を抑えることのできる、レジリエンスの高いサイバー人材を育成するための基盤は、すでに整っていると感じています。あとは共に実行するだけです。
CISOのサイバーセキュリティに対する考え方、戦略、役割について詳しくは、『CISOレポート』をご覧ください。
このブログはこちらの英語ブログの翻訳、前園 曙宏によるレビューです。
Splunkプラットフォームは、データを行動へとつなげる際に立ちはだかる障壁を取り除いて、オブザーバビリティチーム、IT運用チーム、セキュリティチームの能力を引き出し、組織のセキュリティ、レジリエンス(回復力)、イノベーションを強化します。
Splunkは、2003年に設立され、世界の21の地域で事業を展開し、7,500人以上の従業員が働くグローバル企業です。取得した特許数は1,020を超え、あらゆる環境間でデータを共有できるオープンで拡張性の高いプラットフォームを提供しています。Splunkプラットフォームを使用すれば、組織内のすべてのサービス間通信やビジネスプロセスをエンドツーエンドで可視化し、コンテキストに基づいて状況を把握できます。Splunkなら、強力なデータ基盤の構築が可能です。