一般的なサーバー監視システム
サーバー監視システムは、オンプレミス/従来型のソフトウェアベースシステム、クラウドベース/SaaSシステム、モバイルシステムの3つの基本タイプに分かれます。さらに、オンプレミスとクラウドの技術を組み合わせて独自のカスタムソリューションを提供するハイブリッドシステムもあります。各アプローチの長所と短所は以下のとおりです。
オンプレミス/従来型のソフトウェアベースシステムは、自社所有の社内ハードウェアにインストールされたソフトウェアを中心に構築されます。これは従来型のソフトウェアモデルであり、一般に初期費用が高額で、ベンダーから継続的なサポートを受けるための保守プランにも費用がかさみます。加えて、インストール環境がそれぞれに異なるため、オンプレミスのソフトウェアインストールは複雑で時間がかかり、トラブルが起こりがちです。とはいえ、オンプレミスのソフトウェアはカスタマイズオプションが豊富であり、また、データの保管場所についても制御しやすいことが多く、規制機関への報告時に便利です。しかしながら、一般的にオンプレミスのソフトウェアはクラウドベースと比較して高額です。
クラウド/SaaSシステムは、インストールと管理をすべてWeb経由で行う監視システムです。ユーザーのインフラ内にソフトウェアをインストールする必要がないため、システムの導入と立ち上げが迅速で、わずか数時間で済むことさえあります。クラウドサービスは柔軟性に富んでいますが、多くの場合、カスタマイズやパーソナライズを直接制御できません。クラウドベースの監視ソフトウェアはサブスクリプションとして販売されており、クラウド監視プロバイダーの多くは長期契約を必要としないため、オンプレミスのソリューションに比べて導入が簡単で、リスクも低く抑えることができます。
モバイルシステムはサーバー監視システムとしては主流ではありませんが、多くのオンプレミスやクラウドのプロバイダーがオプションとしてモバイル版システムもサポートしています。その名が示すとおりスマートフォンやタブレット上で実行され、移動中でもサーバー監視データにアクセスできます。ただし、PC版のシステムに比べ、モバイル版では機能が限られている場合があります。モバイル監視オプションはほとんどのクラウドベースシステムで提供されており、オンプレミスシステムの一部でも提供されています。