5. 環境を標準化し、常に最新の状態にする:セキュリティと相互運用性は、ITプラットフォームのパフォーマンスに影響を与える2大要因です。標準化されたチェックリスト形式のプロセスがないと、管理者はIT環境の一部を見落としやすく、環境全体に新しいリスクとボトルネックが生じます。標準化は、チケットの作成、サービスコール、トラブルシューティングなどのプロセスを通じて実現できます。
6. AIとMLで自動化する:人工知能(AI)と機械学習(ML)はすでにITOMツールに導入されており、単純なIT業務の自動化に活用されています。IT運用管理ソフトウェアにこれらの高度なテクノロジーを利用することは、ITチームの負担を減らし、優先度の高い業務に集中できるようにするための最も効果的な方法の1つです。また、高度なITOMソフトウェアを使用すると、ミスが起きやすい単調な反復作業を減らすことができます。AIOpsは、分析、パッチ適用、データ保存などの重要な機能によって、ITチームをサポートするのにも役立ちます。
7. ゼロトラストを導入する:ゼロトラストはサイバーセキュリティにすでに広く利用されおり、IT運用とサービス運用のどちらにとっても重要です。ゼロトラストとは、デバイス管理の一貫として、すべてのユーザー、IT資産、リソースは、検証されるまで信頼できないと仮定することで、すべてのエンドポイントで厳格なアクセス制御を行うことを意味します。そのため、アクセス権は必要なときにのみ継続的に付与する必要があります。
ゼロトラストネットワークのアーキテクチャは、組織独自のプロトコルを中心に構築し、高度にカスタマイズする必要があります。また、マッピングやデータ処理のための次世代ツールも必要です。ゼロトラストは単なるアーキテクチャではなく、セキュリティに関する哲学であるという点に注意することが重要です。IT運用チームにこの考え方を取り入れることが、最初の重要なステップです。
8. 企業文化を維持する:ITシステムはチーム全員のインプットにかかっています。頻繁なフィードバック、オープンなコミュニケーション、定期的なトレーニングなどを通じてチームを支援することが、チームのスキルと知識を維持するうえで重要です。
とはいえ、文化や個人の好みの違いに起因する摩擦が、コラボレーションを複雑にする可能性があります。IT管理者は、人々をまとめ、企業の文化や価値とすり合わせる必要があります。また、人々の認識を一致させることで、取り組みに対する経営幹部の持続的な支持も得やすくなります。
9. ITとビジネスを結び付ける:メトリクスや分析に関するITレポートの中には、IT部門以外ではほとんど役に立たないものもあります。ITOMの役割は、ITの技術的な面とビジネスの面とを結び付け、レポートとダッシュボードを拡張してビジネスの収益への影響を示すことです。
たとえば、ROIや収益に特化したレポートを作成することで、チームはビジネスへの直接的な影響を示すことができ、より多くの予算を獲得できる可能性が高まります。
10. 最新のツールに投資する:IT運用チームの86%は、旧式のファイアウォールや古くなったデスクトップやラップトップなど、レガシーインフラを一部使用しています。古い機器やソフトウェアシステムは、信頼性、互換性、バグなどに大きな問題があり、サイバーセキュリティ上のリスクが高くなります。
最新のツールやソフトウェアは、複雑さとダウンタイムを軽減しながら、エンドツーエンドのオブザーバビリティをもたらします。最新のITOMツールを使用すると、より詳細なメトリクスが提供され、処理時間を短縮できるため、問題の発見と修復を迅速に行えるようになります。また、スタックを包括的に可視化することで、ITチームはプロアクティブな管理と分析を実行できるようになります。