データプラットフォームは、昨今のデジタル化した企業が所有するシステムやプロセス、インフラストラクチャから生成されるデータを取り込んで処理し、分析して提示する包括的なソリューションです。ポイントソリューションや専用アプリケーションの多くが、パズルのように複雑なデータ群の一部、またはいくつかの部分を効率よく管理するのに対し、正しく設計されたデータプラットフォームはデータをエンドツーエンドで管理します。
データプラットフォームは、単なるビジネスインテリジェンスプラットフォームではありません。ビジネスインテリジェンスプラットフォームがビジネス上の意思決定に関連するデータを取り込み、意思決定の質を向上させるのに対し、データプラットフォームは、セキュリティやプライバシー、コンプライアンス確保のためのデータからITや技術運用データまで、企業全体の業務の中で取り込まれ、生成される多様な種類および構造のデータを幅広く管理します。
今日、企業は何千ものアプリケーションやサービスから自社固有のニーズにあったインフラストラクチャを選択し、構築することができます。しかしながら、それぞれ独立したソリューションを効果的に統合できないことが多く、そのため、規模の大きな組織では、他のチームと共有できず別の目的のために転用できないデータセット(「サイロ」)が形成されています。サイロは、ビジネス上の課題やチャンスを特定するデータ分析の効力を鈍らせます。
最新のデータプラットフォームを使用することで得られるメリットは数多くありますが、データの一元管理もその1つで、組織全体で単一のプラットフォームを使うことによりサイロ化を防ぐことができます。そして、それにより組織全体のデータを視野に入れながら実践的なインサイトを得ることが可能になります。ただし、これを実現するには、それを利用することで余計な複雑さが持ち込まれることを防ぎながら、ほぼあらゆるソースからデータを取り込むことができるプラットフォームである必要があります。簡単に言えば、データプラットフォームは、企業があらゆるデータから学び、行動していく能力を後押しするものでなければならないのです。
この記事では、データプラットフォームとは何か、そしてデータプラットフォームを選ぶ際に何に着目すべきかについて、さらに深く見ていきます。