工場やプラントの制御機器や各計器の情報は近年増加の傾向にあり、重要性も増していますがSplunkへの取り込みは容易ではありません。
IoTゲートウェイなどを通じて収集するケースもありますし、メンテナンスPCなどに収集されているログをUniversal Forwarderで連携したり、ものによっては特定のデータをHTTP Event Collector (HEC)ポートに直接送るような仕組みを考えて送付する必要があるケースもあります。これらは送付したいデータやセンサーごとに個別に検討が必要で、分析に必要なデータをSplunkに上げるまでには多くの時間を要してしまいます。
Edge HubはこのようなOTデータの取り込みをシンプルにするために開発されました。
このようなOT環境の複雑なデータフローを集約するためにOTで広く利用されている業界標準のプロトコルに対応しました。Edge Hubでは、modbus、MQTT、OPC UA、SNMPなどに対応して外部のOTデータをEdge Hub経由でSplunkサーバーにアップロードすることができます。
また、Edge Hub自体にも温度・湿度・気圧など多様な環境情報を収集する内部センサーが付いており、Splunkに接続するだけでEdge Hubを設置した環境の環境情報を直ちに取得して送信することが可能です。つまりOTデータを集約してSplunkに送信するGatewayとして使うだけでなく、特定の拠点や場所の環境情報を収集するためのデバイスとしてもご利用いただくことができます。
さらに、Edge HubにはUSBカメラを接続することも可能です。Edge HubはSplunkに画像データを送ることはできませんが、USBカメラの画像から人物の検知を行い、カメラで検知した人間の数をメトリックとして送付することが可能です。
OT環境にあるセンサーや計器の情報はEdge Hubと接続するだけでSplunkに集約し、すぐに可視化が出来るようになります。
2023年10月時点ではEdge HubはGAされておらず、日本の商流で入手することはできませんが、Edge Hubの情報はEdge Hub Centralに集約されています。ここでは海外で取り扱いを始めているパートナー様を確認することや、デバイス仕様やユーザーマニュアルなどのドキュメントを入手することができますので是非一度Edge Hub Centralも覗いてみてください。
Edge Hubはチャネルセールスのみの販売となるため、基本的にはパートナー様のソリューションと一緒に販売頂くことを推奨しておりますが、どのように使われているのか気になっている方は多いと思います。現在Edge Hubが推奨しているユースケースは以下の二つです。
今後もう少し具体的なスケジュールが発表されると思いますが、ぜひEdge Hubを皮切りにOT環境のデータをSplunkに入れて活用ができないかについても一度考えてみてはいかがでしょうか。
Splunkプラットフォームは、データを行動へとつなげる際に立ちはだかる障壁を取り除いて、オブザーバビリティチーム、IT運用チーム、セキュリティチームの能力を引き出し、組織のセキュリティ、レジリエンス(回復力)、イノベーションを強化します。
Splunkは、2003年に設立され、世界の21の地域で事業を展開し、7,500人以上の従業員が働くグローバル企業です。取得した特許数は1,020を超え、あらゆる環境間でデータを共有できるオープンで拡張性の高いプラットフォームを提供しています。Splunkプラットフォームを使用すれば、組織内のすべてのサービス間通信やビジネスプロセスをエンドツーエンドで可視化し、コンテキストに基づいて状況を把握できます。Splunkなら、強力なデータ基盤の構築が可能です。