ソフトウェアエンジニアリングの世界において、監視とログ収集は、開発者がアプリケーションのパフォーマンスと動作を追跡するのに役立つ2つの重要なプロセスです。このプロセスを容易にするために、Common Event Format (CEF)など、いくつかのログ形式が長年にわたって開発されてきました。このブログ記事では、Common Event Formatの概要、その仕組みと重要性について詳しく見ていきます。
Common Event Format (CEF)は、セキュリティ情報/イベント管理(SIEM)ソリューションのプロバイダーであるArcSight社(現在はMicro Focus社に統合)が開発した、標準化されたログ形式です。セキュリティ関連イベントのログ収集プロセスを簡素化するように設計されており、さまざまなソースから収集したログを1つのシステムに容易に統合することができます。CEFのベースとなっているのは、ほとんどのネットワークデバイスやオペレーティングシステムでサポートされているメッセージログ収集の標準であるsyslog形式です。
CEFでは、構造化データ形式でイベントをログに記録します。イベントに関する情報を含む一連のフィールドがあらかじめ定義されており、具体的には、ヘッダーとメッセージの2つの部分で構成されます。ヘッダーには、タイムスタンプ、送信元IPアドレス、デバイスのホスト名など、イベントに関するメタデータが格納されます。メッセージには、イベントタイプ、重大度レベル、あらゆる関連データなど、イベントに関する詳細が保持されます。
CEFは、認証イベント、ネットワークイベント、システムイベントなど、さまざまなイベントタイプをサポートします。各イベントには、イベントの重要性を示す重大度レベルが割り当てられます。重大度レベルの範囲は0 (緊急)〜7 (デバッグ)で、0が最も深刻です。
CEFの重要性は、セキュリティ関連イベントのログ形式を標準化し、さまざまなソースから収集したログを1つのシステムに容易に統合できる点にあります。特に、複数のソースからログを収集して分析し、セキュリティ脅威を検出して対応するように設計されたセキュリティ情報/イベント管理(SIEM)ソリューションで有用です。
さらに、CEFではイベント情報を構造化して一貫性のある形でログに記録するため、問題の分析とトラブルシューティングが容易になります。ログ形式を標準化することで、開発者は、より簡単にログの分析を自動化して、データのパターンと傾向を特定できます。
Common Event Format (CEF)は、ログ形式の標準化に役立ち、セキュリティ関連イベントのログを収集して、さまざまなソースから取得したログを1つのシステムに統合するプロセスを合理化するために使用されます。また、構造化データ形式でイベントをログに記録し、さまざまなイベントタイプと重大度レベルをサポートします。CEFでログ形式を標準化することで、問題の分析とトラブルシューティング、ログ分析の自動化、データのパターンと傾向の特定を容易に行えるようになります。
このブログはこちらの英語ブログの翻訳です。
この記事について誤りがある場合やご提案がございましたら、ssg-blogs@splunk.comまでメールでお知らせください。
この記事は必ずしもSplunkの姿勢、戦略、見解を代弁するものではなく、いただいたご連絡に必ず返信をさせていただくものではございません。
Splunkプラットフォームは、データを行動へとつなげる際に立ちはだかる障壁を取り除いて、オブザーバビリティチーム、IT運用チーム、セキュリティチームの能力を引き出し、組織のセキュリティ、レジリエンス(回復力)、イノベーションを強化します。
Splunkは、2003年に設立され、世界の21の地域で事業を展開し、7,500人以上の従業員が働くグローバル企業です。取得した特許数は1,020を超え、あらゆる環境間でデータを共有できるオープンで拡張性の高いプラットフォームを提供しています。Splunkプラットフォームを使用すれば、組織内のすべてのサービス間通信やビジネスプロセスをエンドツーエンドで可視化し、コンテキストに基づいて状況を把握できます。Splunkなら、強力なデータ基盤の構築が可能です。