『クラウド戦略にデータ戦略が必要な理由』では、適切なデータプラットフォームを活用してデータファースト戦略を確立する方法を紹介しています。ぜひダウンロードしてご参照ください。以下のメリットを実現するためのヒントがわかります。
クラウドコンピューティングは1990年代後半から存在していましたが、この20年で需要が大幅に増加しています。
「クラウドコンピューティング」という言葉の起源は定かではありません。当時Google社のCEOであったEric Schmit氏がカンファレンスでこの言葉を使ったのがきっかけだという人もいれば、アマゾン ウェブ サービス(AWS)がElastic Compute Cloudをリリースしたのがきっかけだという人もいます。どちらも2006年の出来事です。いずれにせよ、クラウドコンピューティングは、業界で専門家の関心を集めるようになりました。
それ以来、「クラウドコンピューティング」という言葉は技術用語の1つとなり、拡張性、コスト効率、イノベーションの代名詞となっています。大規模なハードウェアインフラストラクチャを自社で運用することなく、膨大な量のデータを保存して管理できるクラウドコンピューティングは、ビジネスの運営方法を一変させました。
そして、クラウドテクノロジーへの移行が進んだ結果、クラウドシステムの運用、管理、最適化を支援するクラウドプロフェッショナルに対する需要が急増しています。
そこで登場したのが、クラウドコンピューティング認定資格です。こういった資格は、プロフェッショナルが自分の知識を証明するだけでなく、最新のクラウドテクノロジーの知識を身に付けるのにも役立ちます。この記事では、クラウドコンピューティングのキャリアをスタートさせるのに役立つ、需要の高い有名な認定資格をいくつかご紹介します。
(なお、テクノロジーやデータ関連の仕事について詳しく知りたい方は、サイバーセキュリティ認定資格に関する当社のブログ記事をご覧ください)
もちろん役立ちます。この分野のトレーニングを受けたプロフェッショナルの需要が高まるに伴い、採用候補者に認定資格の取得を求める企業が増え続けています。クラウド認定資格を取得すれば、クラウドベースのインフラストラクチャのデプロイ、管理、保守に関する能力を証明できるため、高い報酬を得られる可能性もあります。PayScale社によると、クラウドコンピューティングのプロフェッショナルの基本給は、平均で年間13万3000米ドルです。
クラウド認定資格を得ることで、以下をはじめとするプラットフォームでアプリケーションとインフラストラクチャを設計、デプロイ、管理できる専門知識があることを証明できます。
クラウドコンピューティングの基本理念に精通していることを証明し、クラウドのプロフェッショナルとして自らをアピールするのに適した認定資格をいくつか紹介します。
SysOps Administrator認定を取得すると、システム管理者として重要な役割を担ってきた経験だけではなく、AWSテクノロジーに関する専門知識を持ち、オンプレミスからクラウドへの移行についても理解が深いことを証明できます。
具体的には、ワークロードをデプロイ、管理、運用しながら、必要に応じてセキュリティコントロールを実施したりコンプライアンスを確保したりできる能力をアピールできます。
さらに、他のさまざまなクラウドサービスとの連携に精通しており、現場で多岐にわたる職務をこなすのに十分なスキルがあることを実証できます。
試験料:150米ドル
試験時間:130分(65問)
AWS Certified SysOps Administratorの要件や試験の詳細については、こちらをご覧ください。
Solutions Architect認定では、コンピューティング、ネットワーク、ストレージ、データベース関連のさまざまなAWSサービスを扱うための専門知識が評価されます。AWSワークロードのデプロイと管理、基本的なセキュリティコントロールの実施、コンプライアンス要件の確保を非常に高いレベルで行える能力が求められます。また、AWSマネジメントコンソールとAWSコマンドラインインターフェイス(CLI)に精通している必要もあります。
この他にも、AWS Well-Architected Framework、ネットワーク、セキュリティサービス、AWSグローバルインフラストラクチャについて深く理解し、AWSベースのアプリケーションの技術要件を確実に特定、定義できるスキルが問われます。
試験料:150米ドル
試験時間:130分(65問)
AWS Certified Solutions Architectの要件や試験の詳細については、こちらをご覧ください。
AWS Certified Developerを取得すると、AWSのコアサービスに関する知識と理解があり、AWSの基本アーキテクチャのベストプラクティスを活用できることを証明できます。また、AWSを使ったクラウドベースのアプリケーションの開発、デプロイ、デバッグに精通していることも認められます。
この認定資格は、クラウドベースソリューションの構築と保守に必要な優れた能力を実証するものです。
試験料:150米ドル
試験時間:130分(65問)
AWS Certified Developerの要件や試験の詳細については、こちらをご覧ください。
Professional Cloud Architect認定を取得すると、Google Cloudテクノロジーを効果的に活用するスキルを証明できます。また、ビジネス目標を推進するための安全でスケーラブルかつ動的なソリューションを設計、開発、管理できることも示せます。
Professional Cloud Architectで自身の高いスキルをアピールできる領域は、以下のとおりです。
試験料:200米ドル
試験時間:2時間(50~60問の多肢選択・複数選択式)
Google Certified Professional Cloud Architectの要件や試験の詳細については、こちらをご覧ください。
Professional Data Engineer認定では、データを収集、変換、公開して、データドリブンな意思決定を推進できる能力が問われます。セキュリティ、スケーラビリティ、信頼性、柔軟性などの各要素を十分に考慮しながら、プロフェッショナルとしてデータ処理システムの設計、構築、保護、監視を行える高いスキルが求められます。
他にも、機械学習モデルをデプロイして活用し、トレーニングを継続的に行って最適なパフォーマンスを確保する能力が必要です。この認定資格を取得すれば、データ処理システムの設計、機械学習モデルの運用、ソリューションの品質確保、データ処理システムの構築と運用化などの実力をアピールできます。
新しいProfessional Data Engineerのベータ試験は、2023年9月19日から実施されます。
ベータ試験料:120米ドル
試験時間:4時間(多肢選択・複数選択式)
Google Certified Professional Data Engineerの要件や試験の詳細については、こちらをご覧ください。
この認定資格では、Azureのクラウドの概念に関する基本的な知識が問われます。パブリッククラウド、プライベートクラウド、ハイブリッドクラウドの各モデルやIaaS、PaaS、SaaSなど、クラウドコンピューティングのさまざまな分野に関する専門知識が必要です。
Azureでセキュリティ、プライバシー、コンプライアンス、信頼性をサポートする方法に精通していることを実証できます。
この認定資格は、インフラストラクチャ管理、データベース管理、ソフトウェア開発などのIT分野でスキルと経験を持っている個人に最適です。資格を取得すれば、クラウドの概念、Azureのアーキテクチャとサービス、Azureの管理とガバナンスを詳しく説明するといった業務を行えるスキルをアピールできます。
試験料:99米ドル
試験時間:1時間(32~42問)
Azure Fundamentalsの要件や試験の詳細については、こちらをご覧ください。
Azure Solutions Architect Expert認定を取得すると、Azure上のクラウドおよびハイブリッドソリューションの設計という特定分野の専門知識を有していることを証明できます。関係者へのアドバイスに加え、ビジネス要件を反映しながらAzure Well-Architected Frameworkに沿ってAzureソリューションの設計を行える能力が必要です。
ソリューションの実装は、開発者、管理者、セキュリティエンジニア、データエンジニアと協力して行います。また、ネットワーク、仮想化、ID、セキュリティ、事業継続性、ディザスタリカバリー、データプラットフォーム、ガバナンスなど、IT運用<のさまざまな分野を管理する役割も担えます。
さらに、ID、ガバナンス、監視、データストレージ、事業継続性、インフラストラクチャの各ソリューション設計や、Azureの管理、開発、DevOpsプロセスに習熟していることもアピールできます。
試験料:165米ドル
試験時間:2時間(46~60問)
前提条件: Microsoft Certified: Azure Administrator Associateの取得
Azure Solutions Architect Expertの要件や試験の詳細については、こちらをご覧ください。
この資格を取得すると、組織のMicrosoft Azure環境を実装、管理、監視するための専門知識があると認められます。仮想ネットワーク、ストレージ、コンピューティング、ID、セキュリティ、ガバナンスを扱うスキルが身に付いていることを示すことができます。
Azure管理者は、クラウドインフラストラクチャの実装を担当する大規模なチーム内で重要な役割を果たします。具体的には、他の役割の担当者と協力しながら、Azureのネットワーク、セキュリティ、データベース、アプリケーション開発、DevOpsソリューションを提供します。
また、オペレーティングシステム、ネットワーク、サーバー、仮想化の知識に加え、PowerShell、Azure CLI、Azure portal、Azure Resource Managerテンプレート、Microsoft Azure Active Directory (Azure AD)などのツールにも精通しています。
AzureのIDとガバナンスの管理、ストレージの実装と管理、Azureコンピューティングリソースのデプロイと管理、仮想ネットワークの実装と管理、Azureリソースの監視と保守などのスキルが問われます。
試験料:165米ドル
試験時間:2時間(40~60問)
Azure Administrator Associateの要件や試験の詳細については、こちらをご覧ください。
この認定資格では、クラウドの安全なデプロイと自動化の分野で、重要なタスクを幅広く実行できる能力を評価します。さまざまなクラウドモデルを分析し、ビジネス要件を満たすための最適なソリューションを設計するスキルが必要です。
さらに、オペレーティングシステムの設定、アクセス制御、仮想化の実装など、サーバーを管理、保守する能力も問われます。この認定を取得すれば、システム要件を分析して、クラウドにワークロードを適切に移行できることをアピールできます。
また、適切な自動化とオーケストレーションの手順や、バックアップ、リストア、ディザスタリカバリーに対応して、クラウド環境を維持および最適化できる能力が求められます。
クラウドの実装に関連した、キャパシティ、自動化、接続性、セキュリティの問題を解決するための専門知識も欠かせません。
試験料:358米ドル
試験時間:90分(最大90問)
CompTIA Cloud+の要件や試験の詳細については、こちらをご覧ください。
CCSP認定を取得すると、ITセキュリティ、サイバーセキュリティ、情報セキュリティ、ソフトウェアセキュリティの分野で高いスキルがあることを証明できます。認定取得者は、クラウドセキュリティのアーキテクチャ、設計、運用、サービスオーケストレーションのベストプラクティスを実装する役割を果たせます。具体的には、クラウドアーキテクト、クラウドエンジニア、クラウドコンサルタント、クラウド管理者、クラウドセキュリティアナリスト、クラウドスペシャリスト、クラウドコンピューティングサービスの監査担当、プロフェッショナルクラウド開発者などの職務が挙げられます。
CCSPでは、クラウドの概念、アーキテクチャと設計、クラウドデータセキュリティ、クラウドプラットフォームとインフラストラクチャのセキュリティ、クラウドアプリケーションセキュリティ、クラウドセキュリティ運用のほか、法律、リスク、コンプライアンスに関する検討など、さまざまな基本的スキルが問われます。
試験料:599米ドル
試験時間:3時間(100~150問)
Certified Cloud Security Professionalの要件や試験の詳細については、こちらをご覧ください。
IT業界に足を踏み入れようとしている方も、スキルアップを目指す経験豊富なプロフェッショナルの方も、上述のいずれかの認定資格を取得することで、キャリアの可能性を広げる貴重な足がかりを築くことができます。ただし、この記事でご紹介した認定資格はほんの一例にすぎません。クラウドコンピューティングでのキャリアを通じて習得、向上できるスキルは数えきれないほどあります。
自分の知識とスキル向上への投資は、最終的にクラウドのプロフェッショナルとしての未来に投資することにつながります。学習は生涯にわたる旅路です。そのことを念頭に、クラウドコンピューティングの世界で新しい道を切り開きましょう。
このブログはこちらの英語ブログの翻訳です。
この記事について誤りがある場合やご提案がございましたら、ssg-blogs@splunk.comまでメールでお知らせください。
この記事は必ずしもSplunkの姿勢、戦略、見解を代弁するものではなく、いただいたご連絡に必ず返信をさせていただくものではございません。
Splunkプラットフォームは、データを行動へとつなげる際に立ちはだかる障壁を取り除いて、オブザーバビリティチーム、IT運用チーム、セキュリティチームの能力を引き出し、組織のセキュリティ、レジリエンス(回復力)、イノベーションを強化します。
Splunkは、2003年に設立され、世界の21の地域で事業を展開し、7,500人以上の従業員が働くグローバル企業です。取得した特許数は1,020を超え、あらゆる環境間でデータを共有できるオープンで拡張性の高いプラットフォームを提供しています。Splunkプラットフォームを使用すれば、組織内のすべてのサービス間通信やビジネスプロセスをエンドツーエンドで可視化し、コンテキストに基づいて状況を把握できます。Splunkなら、強力なデータ基盤の構築が可能です。