システム管理者(システムアドミニストレーター)は、ほとんどの組織にとって「縁の下の力持ち」です。ITシステムとアプリケーションのスムーズかつ安全な稼動を確保するという重要な役割を担っています。
システムを24時間稼動させることが当たり前になりつつある中、システム管理者は午前4時にオンコールを受けたとしてもインシデントに対応し、収益の損失やカスタマーエクスペリエンスの低下につながりかねないインシデントを解決します。システム管理者がいなければ、事態はさらに悪化する可能性があるためす。
他にも、サーバーやネットワーク、コンピューターシステムの導入、構成、保守を担当するだけでなく、ソフトウェアアップデートの管理、セキュリティパッチの処理、技術的な問題のトラブルシューティングなど、システム管理者は多忙を極めています。アプリケーションやシステムの動作をサポートするすべての業務をシステム管理者が担っていることも珍しくありません。
システム管理者は、組織内のITインフラを支える存在として、システムの効率的な稼動を維持し、従業員が日々の業務で必要なリソースやデータを利用できるようにしています。
システム管理者がいなければ、ほとんどの組織は効果的に業務を行うことができないでしょう。
システム管理者は通常、組織内のサーバーやネットワークなど、さまざまなコンピューターシステムのインストール、保守、構成、修理を担当します。したがって、ネットワーク運用を直接サポートするだけでなく、NOC (ネットワークオペレーションセンター)内で直接作業することもあります。
また、通常の勤務時間外に仕事をすることも多く、組織内のシステムが最小限のダウンタイムで稼動し続けるよう、ユーザーとシステムのために日夜奮闘しています。しかし、何か問題が発生しない限り、システム管理者の仕事が周囲の人々に気づかれることは通常ありません。
一般的に、システム管理者には次の役割があります。
サーバー管理者は、組織内のサーバーのインストール、構成、保守を担当します。また、パフォーマンスを最適化してダウンタイムを最小限に抑えるために、サーバーを最新のソフトウェアやセキュリティパッチでアップグレードする役割も担います。
さらに、サーバーのパフォーマンス監視、問題のトラブルシューティング、特定のインシデントへの対応、プロアクティブな対策の導入を実施し、サーバーの信頼性と可用性を向上させます。
組織のネットワークシステムを監督するネットワーク管理者は、極めて重要な役割を担っています。その役割とは、シームレスな運用を確保することです。管理者は、ネットワークトラフィックの監視を通じて次の業務を実行します。
ネットワーク管理者は、ネットワーク管理の専門知識を駆使し、細部にまで注意を払って、組織のネットワークインフラ全体が効率的かつ安定して稼動するようサポートしています。
セキュリティシステム管理者は、組織のデジタルインフラを潜在的な脅威や脆弱性から保護し、シームレスな運用を確保してすべての関係者に安心を提供するといった役割を担います。そのための業務は次のとおりです。
データベース管理者は、組織のデータに関するニーズや要件に合わせて、データベースやデータ管理ソフトウェアを設計および構成し、データの保存、アクセス、処理が安全かつ効率的に行われるようにします。
データベースシステムやソフトウェアに囲まれて日々の業務を行っているデータベース管理者は、データ管理の手法(データの保存、取得、分析の最適化)について大きな発言権をもちます。そうすることで、情報に基づく意思決定を促進し、全体的なビジネスパフォーマンスの向上に貢献しています。
システム管理者は、組織の従業員に対して幅広い技術サポートを提供します。具体的には、次のような業務を担当します。
システム管理者は、組織内の技術インフラを管理および保守するうえで、重要な役割を担っています。そのため、この分野における最新のテクノロジーやトレンドを常に把握し、あらゆる技術的な問題を効果的に処理したり、組織に最適なソリューションを提供したりできる必要があります。
プログラミングはシステム管理者の中心業務ではありませんが、プログラミングやスクリプトを少し学習しておけば、さまざまなアプリケーションやインフラでタスクやアクションを実行するのに役立ちます。
また、システム管理者として力を発揮できるように、以下のような技術スキルとソフトスキルの両方を備えておくことが推奨されます。
技術スキル
ソフトスキル
技術的な専門知識とこれらの対人スキルを併せ持つことで、システム管理者は円滑に問題を解決したり、チームメンバーと協力したり、組織のITシステムをスムーズに運用したりできます。
テクノロジーへの関心が高く、問題解決が得意で、変化し続ける環境で働くことを好む人であれば、システム管理者は目指すべきキャリアパスの1つかもしれません。学士号が必要になることが少なくありませんが、この重要な職務で優れた能力を発揮するには、常に最新の情報を入手し、さまざまな認定資格を通じて学習を継続することが必要です。
ほとんどの雇用主は、システム管理者を目指す人に対し、コンピューターサイエンス、情報技術、電子工学、コンピューター工学などの関連分野で学士号を取得していることを求めています。ただし、こうした要件よりも実務経験が優先される場合もあります。
さらに、システム管理者を目指すのであれば、学士号だけでなく、次の認定資格を取得することをお勧めします。
システム管理者の給与は、経験、学歴、認定資格、その他のスキル、および勤務地によって異なります。
PayScale.comによると、システム管理者の給与は概ね次のとおりです。
ITシステムのシームレスな運用を実現し、効率的な業務遂行を可能にするシステム管理者は、あらゆる組織にとって欠かせない存在です。ただし、組織の技術インフラを維持するうえで重要な役割を果たしているにもかかわらず、システム管理者の働きは見過ごされがちです。
それでも、テクノロジーが進化を続けているように、システム管理者の役割も進化しており、その職務に就くことはダイナミックでやりがいのあるキャリアパスになるでしょう。
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