Splunkのおかげで院内のデータの活用方法が無限に 広がっています。今後、Splunkの利用範囲をさらに 広げて、このパートナーシップをより強力に推進したいと 考えています。それは、 私たちだけでなく 国内のすべての医療機関にとって有益です
違法性が疑われる目的で医薬品が流用されていないかどうかを確認するため、電子カルテ、薬局の調剤システム、その他のソースからのデータを追跡する必要がありました。
NewYork-Presbyterian病院は、Splunkと提携することで、規制薬物やその他の医薬品を厳重に管理するためのプラットフォームを構築し、オピオイドの流用防止に貢献しています。
NewYork-Presbyterian病院は、米国屈指の包括的かつ統合的な医療提供システムを誇る大学病院の1つとして、ニューヨーク都市圏の患者に、国内のみならず世界的にも最高レベルの医療と心のこもったケアを提供することに専心しています。その医学教育、画期的な研究、患者中心の革新的な臨床ケアは常に高く評価されています。
同院は、Splunkのテクノロジーを活用することで、規制薬物やその他の医薬品を厳重に管理するためのプラットフォームを構築し、最終的にその恩恵は院内にとどまらず、より大きなヘルスケアコミュニティに広まっています。
患者のデータとプライバシーを守る
NewYork-Presbyterian病院では当初、フィッシング攻撃の防止、アカウントのセキュリティ強化、重要なセキュリティワークフローの自動化など、さまざまなセキュリティユースケースにSplunkを利用していました。「数カ月があっという間に過ぎた頃、私たちはSOC (セキュリティオペレーションセンター)の構築に取り掛かりました」と、同院でシニアバイスプレジデント兼最高情報セキュリティ責任者を務めるJennings Aske氏は説明します。「現在は6人のチームで、セキュリティ管理に必要なデータがすべて統合されているダッシュボードや画面を終日監視しています」
しかしそれは始まりに過ぎませんでした。「SOCを構築する過程で、患者のプライバシーに関するビジネス上の問題について考える必要があることに気付きました。特に、記録の不正閲覧や過度な閲覧、アクセスミスによる不必要な開示が起きないようにするためのプラットフォームが必要でした」とAske氏は続けます。「そこで私の提案により、Splunkに相談して、当院や他のSplunkユーザーのために、EPICなどの臨床システムと統合できるプライバシープラットフォームの構築を手助けしてもらうことにしました」
NewYork-Presbyterian病院とSplunkは協力してこの構想の実現に取り組み、患者記録への不適切なアクセスがあったときにプライバシー担当者に警告して、ただちに調査できるプラットフォームを開発しました。さらに、同院はすぐに、このプラットフォームの潜在能力が当初の想定をはるかに超えていることに気付きました。
世界規模でのオピオイドとの戦い
NewYork-Presbyterian病院はすぐに、患者記録プラットフォームを支えるSplunkの相関付けと機械学習機能が、米国でのオピオイド蔓延の重大な原因であるオピオイド流用を特定するためにも役立つ可能性があることに気付きました。
「オピオイド危機と病院の関係について考えた場合、実はオピオイドへの依存は一般人よりも病院の従業員の割合が高いのです」とAske氏は説明します。「CDCの統計を見ると、いくつかの時点で、市中に不正に出回る一部の薬物の主要な供給源が病院であることがわかります。ある年には、市中のオキシコドンの25%が病院からのものでした。ですから、手動の監査に頼るのではなく、潜在的な流用の防止に役立つプラットフォームを構築することは、病院側の倫理的および道徳的な義務だと思います」
このミッションを遂行するには、電子健康記録(EHR)、規制薬物の電子処方箋(EPCS)プラットフォーム、薬局の調剤システム、その他のソースからのデータを追跡して、医薬品の流用に関するインサイトを収集できる、投薬分析プラットフォームが必要です。たとえば、医師が病院の治療を受けていない患者に規制薬物を処方した場合や、特定の薬剤師が他の薬剤師よりも頻繁に自動調剤棚を使用している場合に、病院側にただちに警告するようなプラットフォームです。
「投薬分析プラットフォームについて考えると、自分または家族から親族を6人たどれば誰かしらがこの問題の影響を受けているという事実にたどり着きます」とAske氏は言います。「歯茎の手術でオピオイドを処方され、結局使わなかったときのことも思い出します。私には小さい娘がいますが、娘がオピオイドを処方されたときは、それが正しい判断であり、薬が流用されることはないという確信を持てるようにしたいですね」
当院のCEOや院長が オフィスのあちらこちらに 表示されている多数の ダッシュボードを確認しているのを、よく見かけます。 そこから得られるインサイトによって、1日の仕事の流れが変わっていきます
将来への期待
NewYork-Presbyterian病院は、心のこもったケアを世界中で提供しながら、医療事務での問題の迅速な検出や、却下された償還請求の詳細調査など、病院システムを改善するSplunkの新しいユースケースを模索しています。「Splunkプラットフォームでは、データを思いがけないかたちで活用できます」とAske氏は評価します。「保険請求に関する疑問など、Splunkから得られるインサイトを増やしていけば、数百万ドルを節約できる可能性もあります」
SplunkとNewYork-Presbyterian病院のパートナーシップについてAske氏は次のように総括します。「Splunkのおかげで院内のデータの活用方法が無限に広がっています。今後、Splunkの利用範囲をさらに広げて、このパートナーシップをより強化したいと考えています。それは、私たちだけでなく国内のすべての医療機関にとって有益です」