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金融サービス業界のセキュリティの現状

Splunkが世界中のセキュリティ担当者に調査を行った結果、2024年のセキュリティの状況にはちょっとした矛盾があることが明らかになりました。ここでは、今年のセキュリティ調査における金融サービス業界の主な結果をご紹介します。

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金融サービス業界の間では楽観的なムードが広がり、50%の企業がサイバーセキュリティ対策が楽になったと回答していますが、解決すべき課題はまだ山積みです。

サイバーセキュリティ要件は厳しさを増していますが、金融サービス業界では、対応が楽になったと回答した割合が他の業界よりも高くなりました。IT運用チームやエンジニアリングチームとのコラボレーションが進んでいることがその一因でしょう。一方で、金融サービス業界では脅威の状況の変化やコンプライアンス要件の強化への対応に追われています。生成AIの潜在的なリスクについてもよく認識しており、4分の3 (76%)が、生成AIの影響を十分に理解するための教育が不足している、または影響を十分に理解していないと回答し、39%が最も懸念する脅威としてAIを悪用した攻撃を挙げています。

Splunkと金融サービス業界

競争が激化するAIの活用

生成AIはリスクとメリットの両方をもたらします。金融サービス業界では、攻撃者が生成AIを悪用することに対する警戒心が強く、生成AIの普及によって攻撃対象が懸念すべきレベルまで拡大すると考える回答者の割合が80%にのぼりました。心配は外部からの攻撃にとどまりません。84%の回答者が、生成AIの利用拡大に伴ってデータ漏えいのリスクが高まると憂慮しています。

こうした不安はありますが、金融サービス業界の先進的な組織は、他の領域では楽観的です。特に、人材不足を補うための生成AIの役割については大きな期待を寄せており、92%がSOC (セキュリティオペレーションセンター)の担当者のスキル開発に生成AIが有効だと考え、86%が生成AIでスキルを補うことを想定して初心者レベルのサイバーセキュリティ人材の採用を増やせると期待しています。

生成AIのメリットをより多く受けるのは?

金融サービス業界の回答者の間では攻撃者にメリットがあるという意見が優勢です。

47% 攻撃側の方がメリットが多い

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42% 防御側の方がメリットが多い

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競争が激化するAIの活用についての詳しい考察は、Splunkの『2024年セキュリティの現状』レポート全文をご覧ください。

拡大する脅威の状況

金融サービス業界では、一部の攻撃ベクトルによる脅威が特に問題になっています。過半数の企業が1回以上受けたことがある攻撃には、データ侵害(52%)、ビジネスメール詐欺(52%)、システム侵害(51%)などがあります。また、データを盗み出したうえで機密情報をインターネットで暴露すると脅すサイバー脅迫も54%の企業が経験しています。

取り組みが先進的な組織はこうした課題に正面から取り組んでいます。実際、96%の回答者が、今後2年間でサイバーセキュリティ予算を増やすと明言しています。優先項目として多く挙げられたのは以下の対策です。

 

  • ゼロトラストの原則とアプローチの導入
  • クラウドベースのセキュリティ分析と運用テクノロジーの試験導入
  • セキュリティ運用プロセスの正式な文書化
  • サイバーセキュリティ担当者とIT運用担当者のトレーニング

 

 

 

 

 

  78%
攻撃対象が頻繁に変化および拡大するため、セキュリティハイジーンの管理と維持が難しいと回答した企業の割合

 

変化し続けるコンプライアンス要件への対応

EUのDORA (デジタルオペレーショナルレジリエンス法)の制定、米国のT+1の導入、オープンバンキングに向けた世界的な動きなど、新たな義務が次々と生じる金融サービス業界のセキュリティ戦略の中心となるのはコンプライアンス対応です。調査では62%の回答者が、重大なインシデントの迅速な開示に関する規制の影響をすでに受けていると回答しています。

これに加えて、幹部個人が責任を問われる可能性があるため、コンプライアンス対応へのプレッシャーがさらに高まっています。実際、43%の回答者が規制コンプライアンス違反を深く懸念しています。回答者は負担が増加したとも感じており、82%がコンプライアンス対応のために24時間365日無休で待機状態にあるシニアレベルのセキュリティ担当者が増えたと回答しています。

 

金融サービス業界で効果を上げているコンプライアンス対策:

 

88% セキュリティチームに対するコンプライアンストレーニングを強化している

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91% セキュリティチームの日常業務にコンプライアンス対応を組み込んでいる

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90% コンプライアンス維持のために専門チームの設置が不可欠だと思うかという質問に対して「非常にそう思う」と回答

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セキュリティを取り巻く状況は絶えず変化していますが、金融サービス業界の先進的な組織は巧みに乗り切っています。

『2024年セキュリティの現状』をご覧いただき、Splunkによる課題の解決方法をぜひご確認ください。

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